いつかまた、月の綺麗な夜に
 
「え……新井さん進学……?」


冬のある日のこと。


「そうだよ。推薦もらってるし。友坂くんはもちろん進学だと思うけど、どこ行くの?」


訊くとそれは、お馬鹿なわたしでも知ってる有名大学だった。


しかも何かしらやらかさないかぎりは余裕で合格圏内らしい。


わたしの進学を大袈裟なくらいに驚く友坂くんはわりと失礼な男だ。


見上げ、責めてみれば、だって仕方がないだろうおまえはお馬鹿なんだからと、一度見られたテストの点数表を思い出してるような顔をしてた。

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