サイドキック
序章
あれ、どうして。
どうしてこうなったんだっけ――、
「……ユウキ」
「っ、」
「お前――」
「女、だったのか」
目の前で真直ぐな視線を寄越すのは、酷く見覚えのある端整な顔立ちの男。
そいつがぽつり、と。そんな言葉を落としたのと同時に、私の中の何かが脆くも崩れ去ってしまった気がした。
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