サイドキック
「……うん、ごめん。なに?どういうこと?説明プリーズ!」
「なんで香弥がこんな情報番組に引っ張られてんの!?これってプライバシーの侵害っしょ、訴えれるっしょ」
「ちょっと待って、ちょっと待ってみんな。このイケメン見てよ」
「……やだ、イケメン……」
「馬鹿か、違うっての!見覚えない?見覚えあるっしょ、もう絶対見たことあるじゃんこの人!」
「………あー、ここまでキてる。キてんだけど、思い出せない」
「髪色違うけど絶対あの人だってば!あの、香弥のこと大学まで迎えにきてた―――」
「あぁぁぁぁあぁあああああ思い出したァ!!あのイケメンか!!」
「うるっさい!また怒られるじゃんっ、シーーーーッ」
「――――ちょっと待って、整理しよう。みんな落ち着いて、ほらクールダウンよ、クールダウン」
「komiyamaと結城興業ってアレっしょ?ライバルなんじゃなかった?絶対に相容れない、ってヤツ」
「やだアンタ、なんでそんなこと知ってんの」
「経済経済!お姉さん経済取ってたでしょ、思い出せコラッ」
「あでっ」
「その二社が合併ってこと?またなんで、」
「………ねえ、ちょっと。誰か香弥の名字をおっしゃい」
「結城」
「だよね」
「そうだよ?」
「結城、ってことはつまり?」
「「………結城興業………?」」
甚
だ
し
く
近
所
迷
惑
――――ピンポーン
「「「 ………ッ、……! 」」」
やばいこれ、絶対また怒られるフラグだよね。