サイドキック






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「はな、離せって!何すんだテメェ、ぶっ殺すぞ!!」

「あー、やれるモンならなー」

「いいから離せって言ってんだよ!!」



あれから暫くして。

何だか勝手に私を自分のところに引き入れることで納得したらしいこの金髪は、無遠慮に首根っこを掴むと繁華街の通りを歩き出した。









私は、と言うと。

正直初めてのこの展開にどうしたら良いのか分からないってのもあったし、この男が時折見せる人間離れした実力に目を丸くしていて。





何人も、何十人も。

向かってくる奴等なんか私よりも弱い連中ばかりだったから、この男に対しどう接することが得策か全く分からなかった。










首根っこを掴まれ、半ば引き摺られるように歩を進めていく私を道行く人々は怪訝な眼差しで視界に映していく。

そのどれもが好意的なものじゃないことくらい明確で、だからと言ってそれに対し私が思うことも何も無い。








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