結城くんにやきもちを妬かせるには
「は?誕生日?そんなの言ってないんだから、知らなくて当然でしょ。そんなことじゃなくて、今日何の日か知らないの?」
結城くんの誕生日…と、
「…バレンタインデー?」
「そうだよ。キミから貰えるかと思えば、全然渡してくれないし。忘れてるのかと思えば、玲にはあげてるし本当むかつく」
「そ、それには海よりも深いわけが…」
恐る恐る結城くんから離れ、顔を見上げる。
「うるさい。言い訳なんて聞きたくない。キミから1番に貰いたかったのに期待して損した」
拗ねたようにしゃがんでいる膝で頬杖をつきそっぽを向く結城くん。
なんですとぉおおおお?!
かわいい…可愛すぎるよ結城くん。
だってそれって…
「それってもしかして…やきも……ぐふっ」
“やきもち”という言葉を口にしようとした瞬間、結城くんの手が頭の後ろに回り、再び結城くんの腕の中へと引き寄せられた。
「ばか、それ以上言うとこのまま抱き潰すよ」