再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「真凛ちゃん、緊張してるのよね。リラックスさせてあげて。ほらっ、涼真」


…涼真?


「うそっ、涼真くんなの⁉︎」


忘れかけていた思いが、一気に溢れ出す。


さっきまで完全に忘れていた人物。


顔すら思い出せなくて…っていう状態だったのに、今、胸の奥でなにかがはじけた。


そういえば、面影がある…。


タイプだって思ったのは、そのせいなのかも。


ずっと忘れていた涼真くんのこと…だんだん思い出し始めた。


「わかんなかった?俺はすぐにわかったけど」


少し微笑んでいるけど、何かを企んでいるようなイタズラっこみたいな瞳は昔のまま。


うわぁ…涼真くんだ。









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