再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「真凛と話したくて…」


さっきまで笑顔だった涼真くん、今は笑みも消えて元気がないように見える。


「女の子に会いに行ったんだよね。その子はいいの?」


「まぁな…行きたくて行ったわけじゃないから」


「どういうこと?」


「とにかく今はこうしたい」


気づけば、涼真くんの腕の中にいた。


突然のことでどうすればいいかわからず、動けなくなる。


「真凛…」


名前を呼ばれると胸の奥がギュッとなる。


優しく抱きしめられ、ドキドキが加速する。


どうしてこんなこと…。


「また、会えてよかった」


あぁ、そういうことね。


涼真くんなりの喜びの表現?


これは、勘違いしてしまうよ。


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