再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「あんなに元気だった真凜が、その日からなにも話さなくなったの。これはもう限界だと思って…真凜を守る為に引っ越したの」


「そうだったんだ…」


「でもね、真凜は引越したくないって…涼真くんと離れたくないって思ってたはずなの。引越しの日、涼真くんの家に隠れてしばらく出て来なかったのよ」


「そうなんだ…でもね、お母さんがそんなに責任感じることないよ。あたしのための決断だったんだろうし…」


「そう思ってくれる?」


「うん…まぁ」


あたしが記憶を消したのは、忘れたい記憶だったから?


現実逃避みたいなものかも。


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