再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「もー、大丈夫だってば。涼真くんが誰と付き合おうがどうでもいいし。それに環奈ちゃんはとってもいい子だよ」


「それにしては、涼真くんのお母さんは手を焼いてるみたいだけど」


「どういうこと?」


聞き返すと、ハッとした表情をして時計を見る。


「真凜…時間、大丈夫なの?」


ああっ!


大丈夫じゃない!


もうすぐバスの時間だ。


一本遅いと少し遅刻して行くことになる。


「行ってきます!」


急いで涼真くんの家に向かい、チャイムを押す。


おばちゃんが出てきて、すぐ2階の涼真くんの部屋に連れて行かれた。


「涼真のことよろしくね。真凜ちゃんの言うことなら聞くはずだから」


うふふっと笑って、階段を降りていった。


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