再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
だけど全く起きる気配がない。


困ったなぁー、このままだとあたしまで遅刻しちゃうよ。


「バスに乗り遅れるからもう行くね!」


一応約束は守ったし、帰っていいよね?


側を離れようとすると、涼真くんがやっと起きあがった。


「待てよ、起きるから…んーっ…」


両手をあげ、思いっきり伸びをしている。


「もう時間ないの。行っていい?」


「ダメ。もう一本後のバスがあるだろ」


ダメと言われても。


「あたしまで遅刻だよ」


「大丈夫だって、ギリギリ間に合うから。もし間に合わなかったら、俺から先生に話すし責任取る」


もー、なんとかして引き止めようとしてくるんだから。


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