再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「真凜、あの日…」


「ごめん。思い出そうとすると気分が悪くなるの…涼真くんを病院に送った後、気分転換にテーマパークに行ったんだよね?そういうことにしてよ」


あたしをかばって、涼真くんが階段から落ちたらしいんだけど…その日の記憶が全くないの。


「またいちからかよ」


「なんの話?」


涼真くんは不機嫌MAXだ。


「文句を言いに来ただけなら着いてこないでよね」


「これでも心配してんの」


「だったら放っておいて?学校ぐらいひとりで行ける…きゃっ!」


足元を見てなくて、段差で躓く。


「危なっかしーっつってんの」


「今のはっ…たまたま、きゃっ」


今度はなにもないのに躓いた。


片腕を涼真くんがささえてくれる。


「懲りないやつ~」


なんだろ、聞き覚えがあるような…。


こんなこと最近あったよね?


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