再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「泣けばすむと思うなよ!?俺は騙されねーぞ!!」



地面から半分体を起こした清くんが環奈ちゃんに噛み付いている。



また掴みかかりそうだったから、慌てて止めに入った。


清くんは怒っているし、環奈ちゃんはこんなだし、涼真くんは…困り顔で環奈ちゃんの背中をさすっている。



「清くん、どんな事情があっても、女の子に手を上げるなんて最低」



「そうだけど…スマホに彼女との写真とか、メッセージとか、思い出いっぱい詰まってんだよ!!許せねーよ!!」



「うーん…環奈ちゃんが持ってるとは限らないよね?」



「絶対こいつだ!!返せっ」



清くんが環奈ちゃんに近づかないようにガードはするものの、暴れ始めたら私では押さえきれない。






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