再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
なんとか避けながら近づいて、腕を掴んで力比べ状態。



「環奈ちゃん、やめて」



「離してっ!!」



か弱そうに見えるのにすごい力…。



押し戻されそうになるのを堪えていると、急に環奈ちゃんの力が抜けた。



私が環奈ちゃんを壁に押し付ける状態で止まった。



ふうっ…。



なんとか押さえたと思っていたその時。



ガラッ!



「なにをしてるの!?」



保健室のドアが開いたかと思うと、女の人の鋭い声が響いた。



保健の先生が戻ってきたんだ。



よかった…。



先生を見たとたん、環奈ちゃんはぺたんと床に座りこみポロポロと涙を零す。



ここは環奈ちゃんが落ち着くまで待った方がいいのかな。



「怖かったよぉっ…」



環奈ちゃんは立ち上がるとすぐに保健の先生のもとへと走り勢い良く抱きついた。



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