再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
怖かったって…それは私の方が…。



戸惑っていると、環奈ちゃんが立て続けに話し始める。



「ここで寝てたら、いきなり…首を絞められて…」



…え?



「あんたなんか消えてって言われて…怖かった…」



ちょ…ちょっと、どういうこと!?



それを言っていたのは環奈ちゃんだよね?



「違います、私はそんなこと言ってないし、何もしてません」



「その手に持っている物はなに?危ないから机に置いて」



先生が鋭い眼差しを私に向ける。



そういえば、ハサミを置こうと思ってそのままだった。



「これは、環奈ちゃんが投げつけてきて…」



「ハサミで脅されたの。彼氏と別れてって」



彼氏?



え、涼真くんのこと?



「妬まれるなんて…もう嫌。どうして私がこんな目に遭うの?」



さめざめと泣いている。



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