再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「なに言ってるの?」


「顔赤いな、真凜こーいうの慣れてない?」


「慣れてるわけないでしょ…」


もーやだ、本当に顔が熱い。


頬を手で押さえていると、涼真くんがククッと笑った。


「あの真凜が?照れてる?ウケる…」


…はい?


「なんの真似?」


「いやー、思い出したら腹が痛ぇ。昔の真凜はさ、なんとしても俺を独占しようとして必死で」


なっ…なんで今またその話?


「覚えてる?何度も真凜に抱きしめられた」


「あたしが!?ウソだよね!」


さっ、最悪!


あたしそんなことしたの?


「ウソじゃねーって。他の友達とちょっと話しただけですげーヤキモチ焼いて大変だった」


もう、ここから逃げ出したい。


しかも涼真くんは、あたしと違ってはっきり覚えてるんだね…。


< 28 / 348 >

この作品をシェア

pagetop