再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「おばちゃん、そうじゃないの。本当は…」


前に出ると、思いっきり頬をビンタされた。



「環奈の痛みを知りなさい!!このクソガキが」


あまりの強打に目眩がして、ふらついたところをママに抱きとめられた。



「やめてください!!真凜…ああっ、もうやめて…」



ママは私をかばってくれていたけど、昨日からの寝不足と環奈ちゃんのママの勢いに完全に参っていた。



痛みに耐えながらも私はママに抱きしめられていて、とても救われた。



だけど環奈ちゃんは冷たい目のままで、ママに囚われているようにしか見えなかった。



『ふたりの秘密だよ』



私が本当のことを言っても環奈ちゃんのママは聞いてくれないだろうけど…



家に帰ったあと、環奈ちゃんは…あんなに強い力で何度も何度も叩かれるの?



考えただけで背筋が凍る。


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