再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「なんかすり替えてないか?」



「ううんー。私には、お父さんでもお兄ちゃんでもないかな…」



「えーなになに。彼氏、とか?」



期待しちゃって嬉しそうにニコニコしているところがすっごくかわいい。




「幼なじみの男の子…」



そしたらガクッと肩を落としている。




「すっげーフツーだな」



「だってそうだから。また、会いたくて会いたくて…ずっと、会いたかった幼なじみの男の子」



この10年間で、一番会いたかった人。



夢の中でしか涼真くんを思い出せていなかったけど…今こうして目の前にいる。



「俺だってそうだよ。真凜に…ずっと会いたかった」



言い終わると同時に涼真くんの腕に引き寄せられる。



ぎゅっ…と力をこめて抱きしめてきた。











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