再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「痛いよ…手加減して」



「ゆるめたら、逃げていきそう…」



「逃げないよ…」



涼真くんの温もりが伝わってくる。



こんなに居心地のいい場所、他に知らない…。



「好きだよ」



こんなにドキドキするシチュエーションでハッキリ言っちゃう涼真くんは、私より何枚も上手。



「うん…」



私は頷くのがせいいっぱいなのに…。



「真凜は?」



顔を寄せて今にも唇が触れそうな距離で…見つめながら言うなんてずるい。


まともに視線を合わせられないよ。



「近いよ…」



くすっと笑うと腕を離して、少し離れた。



「焦りすぎた。俺、嫌われたかな」


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