再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「ずっと、あんまり自分の気持ちを話さないようにしてきたから…ちょっと、慣れなくて…」



「うん。ゆっくりでいいよ。いつまでも待つから」



「ありがとう…」



深呼吸をしてから、涼真くんに一歩近づく。



「すき…」



声にならないぐらいの本当に小さな声。



口パクに近いのに、涼真くんは読み取ったみたい。



「マジで?やった!!」



恥ずかしい…。



でもなんだかスッキリした。



好きな人に好きだと伝えられることは…すごく幸せなことなんだね。



「キスしていい?」



展開が早いっ。



涼真くんは当然のように言ってきて、私だけが慌てている。



「えっ…無理」



「無理って!そこはハッキリ言うんだな」



それはそうだよ。



だって恥ずかしいし!



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