再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「なんでなんで?髪触りたい」



「ええっ…」



やっぱりストレート…。



前科がなければ私も警戒しないけど、油断ならない。


「兄貴と付き合ってるんだろ?知ってるし。今度、高校生のかわいいおねーさん紹介して」



「年上…好きなんだ?」



ホッ…。



私は対象から外れたってことだよね?



「好き」



一歩近付くから、また後ずさる。



「なんもしないって…ひでぇ、真凜と話したいだけなのに」



拗ねるように口を尖らせていて、ちょっとやり過ぎたかなと反省。



そうだよね、ただの彼氏の弟…。



「あっ…いけない、バスの時間」



「俺もそこまで行く」



靴を履いていると、後ろから抱きつかれた。




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