再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「うん…」



一応、警戒したつもり。



「もう、バスの時間間に合わないか」



「やだっ、遅刻…」



「次のバスでも走ればギリギリ大丈夫。今日はゆっくりすれば?飲み物でも入れるよ」



「涼真くん、ゆっくりし過ぎだよ。毎日毎日…」



遅刻癖はそろそろ改めて欲しい。



走れば間に合うのに、遅刻するんだから。



「へへっ」



「いや、そこ!へへっじゃないからね」



「着替えてくる。それ飲んで待ってて」



爽やかに笑うと、いつの間にかいれてくれたミルクティーをテーブルの上に置いて2階へ上がっていった。



ほんと、呑気なんだから。



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