再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「今日からここに住むのよ。綺麗な家でしょ」


短期間の引っ越し準備の間に、住む家を決めたりあたしの学校のことやら色々大変だったはずだけど、そんな苦労をお母さんは一切口にしない。


…ううん、特になにも感じてないのかも。


だって、ずっと前だけを向いて生きてきた、超プラス思考人間だから。


そのせいで何度痛い目にあったか…。


「お母さん、またそのうち転勤するかもしれないのに家を買ったの?」


「気に入ったのよ!ここじゃなきゃダメなの」


近くに駅もなく、メインの通りからは離れていて、あまり交通の便が良さそうな場所には見えない。


あたしの明日からの通学どうなるの?


一瞬ヒヤッとした。


< 4 / 348 >

この作品をシェア

pagetop