再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「とにかく!今日からここが我が家なの。真凜の部屋は2階よ。新しいベッドも買ったからね。ずっと布団は嫌だって言ってたじゃない」


新しいベッド!?


それは魅力的…お母さん、根回しが上手いよね。


少しだけ、反抗する気が失せた。


「ベッドぐらいで丸め込もうとか、ずるい…」


「そうね。でもいつか真凜には喜んでもらえると思うの。あら、ちょうどお隣さんが帰って来たわ。ご挨拶に行きましょ」


隣の家の前に、ちょうど一台の車が停まったところだった。


お母さんは車の前にあたしを無理やり引っ張って行くと、中から出て来た女の人に挨拶をしている。


「久しぶりー!帰って来たわよ」


「きゃーっ、もう着いたの?遅くなるって言ってたから今日は会えないかと思ってた。久しぶり~、あなた全然変わらないわねぇ」


ふーん、お母さんの知り合いなんだ。


それにしてもテンション高い。


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