再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「いいの?」


さっきまで涼真くんに向けていた強ばった顔が、ほぐれるのがわかった。


「いーよ。真凜が俺の言うこと聞くなら」


なんの交換条件?


確か昨日もそんなこと言ってたよね。


意外と普通で…学校を案内するとか、そんなだっけ。


そういえば涼真くんは優しいんだった。


意地悪なことは言わないだろうし…この際お願いしちゃおうかな?


「わかった、聞く」


「忘れんなよ」


肩を叩かれ、そのまま涼真くんは立ち上がった。


「先生~、転校生いじめちゃダメでしょ。その問題、俺が解きます」


イジメって…先生はそんなつもりないだろうけど、周りはウケてる。


先生だって苦笑い。


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