再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「涼真くんって、なに考えてるのかわかんない。どこがいいの?」


すると環奈ちゃんはフルフルと首を横に振る。


「そんなことないの。最近ちょっとうまくいってないだけで、本当はすごく優しいから…」


あ、そうなの?


やっぱり時間の経過と共にモトサヤにおさまるパターンだね。


「そっかぁ。早く仲直りできるといいね」


「ありがとう…」


こんなにかわいい彼女を泣かせてなんてやつ。


涼真くんって、モテるからただ調子にのってるだけなのかも。


「真凜ちゃん…さっきは逃げてごめんね。ちょっとびっくりして…」


「ううん、気にしないで。突然現れたら驚くよね?あたしが過去にひどいことしたって聞いたんだけど…小さい頃のこと全く覚えてないの。ごめんね」


するとハッとした顔をする。


「覚えてないの…?」


「うん…環奈ちゃんのこともほとんど記憶がなくて…」


< 94 / 348 >

この作品をシェア

pagetop