君が幸せなら、それでいい。
「お、おいしい…」

驚きのあまりアイスと凛を交互に見る。そしてもう一口食べてみる。でも、味は変わらず美味しいままだ。

「でしょ!!だから言ったじゃない!」

凛もドヤ顔でアイスを口に頬張った。

それにしても不思議だ。
すべて混ざってゴチャゴチャしているのに、程よい甘さと程よい歯ごたえがする。
シャキシャキとシャーベット状になっている所もあれば、普通のアイスクリームのところもある。
見かけによらず、キャラメルレモンホットドッグ味は驚くほど美味しかった。

「よかったあ。みんな不味そうとかいうの!優ちゃんを連れてきて正解だった!」

「だから僕を連れてきたのか…」

凛はすごい勢いで自分のアイスを食べきった。僕はまだ半分も減っていないのに、食べる勢いはまるで野生のゴリラだ。

「あー美味しかった!」

そう言いながら僕のアイスをチラチラと見てくる凛。

「一口食べる?」

凛は子供のように目を輝かせると、口を小さく開けた。
アイスを少し多めにすくうと、凛の口へ持っていく。
凛は美味しそうにアイスを食べた。

「ありがと優ちゃん!!」

アイス一口でここまで笑える凛に、なんだか僕まで嬉しくなってしまった。
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