君が幸せなら、それでいい。
「神話というのは不思議なもので、私たちの想像を膨らませてくれます。例えば、男性の上半身と馬の下半身をしているケンタウロスなどが当てはまります。
そして、日本でも様々な神話は流れています。山田くん。日本で伝わる神話で思い浮かぶものはあるかい?」

60はいってそうな年季の入った先生が、黒板に神話について書いていく。
なんだかファンタジーな気もするが、これも立派な国語の授業らしい。
何人かの生徒は飽きて眠ってしまっている。
そして、寝かけていた山田、という生徒がこれみよがしに先生に当てられる。
山田は少し考えてから、ボソッと喋った。

「お、織姫と彦星とか…」

「残念、それは中国の神話ですね。」

山田は恥ずかしそうに頭を搔く。
先生はそれに気づかないのか、何も気にすることなくプリントを配り出した。
そこには日本の神話から世界の神話まで、色々なものが取り上げられていた。
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