自称プレイボーイと絡まる私
海野君の第一印象はそれはもう最悪だった。
でも、彼を知っていくうちにもっと最悪な男だったことを知った。
たとえばスーパーで、我慢が出来なくてまだレジも済んでいないうちにお菓子の袋を破って食べてしまう子どもみたいな
どうしてそれがいけないことなのかわかっていない子どものような目で。
そんな目で、色んな女の子たちを泣かせているのだ。
ロクでもない男、最低、タラシ、
彼を表現する言葉はまあそんなワードばかりで。
無邪気すぎる海野君は自由でわがままで、そんな最低な海野君になぜだか惹かれている自分がいた。
友達に言えばバカだ、やめておけと口をそろえて言われるだろうなあと他人事のように思う。
だからこれは、わたしだけの秘密。
海野君にも、秘密。