諸々ファンタジー5作品
オマケ短編2:タイトル『媚薬』
side:ロスト
登場人物:セイラッド
場面:ブレシニーが出ているので夢落ち
(バレンタイン企画物)
「ロスト、何を作っているんだ?」
「セイラッド、勝手に入るな!!
・・古い文献で見つけたんだ。『ビヤク』と言う・・魅惑の薬だ。興味深いと思わないか?」
真面目な表情で、セイラッドに語るロスト。
セイラッドは、ロストの輝いた目に・・媚薬を知らないのを悟り、心の中で笑った。
ロストの肩に手を置き、ニッコリ。
「面白そうだね。出来たら、俺にも頂戴♪」
「・・?実験に付き合ってくれるのか??」
首を傾げたロストに、セイラッドの口元が緩む。
「・・ぶっ・・くはは!!ダメだ、我慢できない!!
ロスト、俺さ・・その効き目、聞いたことがあるんだ。」
「本当か!!」
探究心に、詰め寄るロスト・・
普段の冷静なロストと異なる反応に、セイラッドは嬉しくなって・・悪戯心が急かす。
「ロスト、出来たら・・試してみろ。くくっ・・もちろん、俺も喰う。
ふふ・・効き目は、お互いに別の所で試そうぜ?」
ロストに、ビヤクを完成させるように促した。
「セイラッド?俺は、どこで試せばいい?」
ビヤクは、気持ちを急かしながらも心地よい効果があると言う。一体どこで試すんだ??
そんなロストの疑問に・・
「出来たら教えてやる。」
そう言ったセイラッドは、ニヤリと意味深な笑顔を向ける。
「セイラッド、甘さはどうする?」
「選べるのか?」
「甘い方が、服用しやすいと書いてある。」
「くふふ。じゃ、激甘で♪」
薬が完成し、セイラッドは迷いもなく口に入れた。
「はぁ・・本当だ、心地いい・・
ふふ。ロスト、それはお前じゃなく“舞姫”に喰わせろ。
俺は、消える・・くくっ。干渉は、するなよ?」
なんと言うか、色気の増したセイラッドは、いつもより大人びた雰囲気で出て行く。
残されたロスト・・
セイラッドの言葉を無視し、毒見をせずにブレシニーには、食べさせるわけにいかない・・
そう思い、口にビヤクを入れた。
甘い・・口に残る不思議な味。
「ん?別に、何ともない?」
そう思ったのは一瞬の事。ジワジワと体が熱を発し、今までに味わったことがない感覚を味わう。
それが感情を急かすように、熱と共に激しい衝動へと変化していく。
これが、ビヤク・・
「ロスト、ご飯は済んだ?」
【ドクッン】
きれいな声に、衝動が高まる。
入り口に居るのは、久しく会っていないブレシニー。
視線をむけたロストに、彼女は微笑んだ。
その笑顔に、理解の出来ない感情がロストの思考を乱す。
「・・どうしたの??」
近寄るブレシニーの姿に、ロストは慌てて静止を促した。
「ダメだ、近づくな。何だか、おかしいんだ・・俺、何をするか・・」
「・・良いよ?おかしくなって・・私を求めてくれる?ロスト・・今まで、私・・」
ブレシニーの今までに見たことがない、恥じらいの表情。
「ブレシニー・・この感情は、何だろうか・・?
理解できないまま、薬に翻弄される・・駄目だ。間違っている・・」
「・・間違いも、あなたには必要だと思う・・ロスト、お願い・・・・」
ロストが媚薬の効果で誘われて見たものは、彼の奥底に眠る小さな願いだったのかもしれない。
ほんの少しの、小さな幸せ・・それは彼の内に、確かに存在していた。
end
side:ロスト
登場人物:セイラッド
場面:ブレシニーが出ているので夢落ち
(バレンタイン企画物)
「ロスト、何を作っているんだ?」
「セイラッド、勝手に入るな!!
・・古い文献で見つけたんだ。『ビヤク』と言う・・魅惑の薬だ。興味深いと思わないか?」
真面目な表情で、セイラッドに語るロスト。
セイラッドは、ロストの輝いた目に・・媚薬を知らないのを悟り、心の中で笑った。
ロストの肩に手を置き、ニッコリ。
「面白そうだね。出来たら、俺にも頂戴♪」
「・・?実験に付き合ってくれるのか??」
首を傾げたロストに、セイラッドの口元が緩む。
「・・ぶっ・・くはは!!ダメだ、我慢できない!!
ロスト、俺さ・・その効き目、聞いたことがあるんだ。」
「本当か!!」
探究心に、詰め寄るロスト・・
普段の冷静なロストと異なる反応に、セイラッドは嬉しくなって・・悪戯心が急かす。
「ロスト、出来たら・・試してみろ。くくっ・・もちろん、俺も喰う。
ふふ・・効き目は、お互いに別の所で試そうぜ?」
ロストに、ビヤクを完成させるように促した。
「セイラッド?俺は、どこで試せばいい?」
ビヤクは、気持ちを急かしながらも心地よい効果があると言う。一体どこで試すんだ??
そんなロストの疑問に・・
「出来たら教えてやる。」
そう言ったセイラッドは、ニヤリと意味深な笑顔を向ける。
「セイラッド、甘さはどうする?」
「選べるのか?」
「甘い方が、服用しやすいと書いてある。」
「くふふ。じゃ、激甘で♪」
薬が完成し、セイラッドは迷いもなく口に入れた。
「はぁ・・本当だ、心地いい・・
ふふ。ロスト、それはお前じゃなく“舞姫”に喰わせろ。
俺は、消える・・くくっ。干渉は、するなよ?」
なんと言うか、色気の増したセイラッドは、いつもより大人びた雰囲気で出て行く。
残されたロスト・・
セイラッドの言葉を無視し、毒見をせずにブレシニーには、食べさせるわけにいかない・・
そう思い、口にビヤクを入れた。
甘い・・口に残る不思議な味。
「ん?別に、何ともない?」
そう思ったのは一瞬の事。ジワジワと体が熱を発し、今までに味わったことがない感覚を味わう。
それが感情を急かすように、熱と共に激しい衝動へと変化していく。
これが、ビヤク・・
「ロスト、ご飯は済んだ?」
【ドクッン】
きれいな声に、衝動が高まる。
入り口に居るのは、久しく会っていないブレシニー。
視線をむけたロストに、彼女は微笑んだ。
その笑顔に、理解の出来ない感情がロストの思考を乱す。
「・・どうしたの??」
近寄るブレシニーの姿に、ロストは慌てて静止を促した。
「ダメだ、近づくな。何だか、おかしいんだ・・俺、何をするか・・」
「・・良いよ?おかしくなって・・私を求めてくれる?ロスト・・今まで、私・・」
ブレシニーの今までに見たことがない、恥じらいの表情。
「ブレシニー・・この感情は、何だろうか・・?
理解できないまま、薬に翻弄される・・駄目だ。間違っている・・」
「・・間違いも、あなたには必要だと思う・・ロスト、お願い・・・・」
ロストが媚薬の効果で誘われて見たものは、彼の奥底に眠る小さな願いだったのかもしれない。
ほんの少しの、小さな幸せ・・それは彼の内に、確かに存在していた。
end