カスオくん
世界最強タッグ
玄関の中から洩れる明かりから誰かが仁王立ちしているシルエットが映し出されている。
よく見ると腕組をしているらしきその人物の頭のてっぺんの毛髪は著しく不足している。
「父さんだ。あれは間違いなく南無平父さんだ」
父さんが玄関で待ち構えている。
「こりゃ言い訳を考える暇があったら早く家の中に入った方がいい」
観念した僕は玄関に向かった。
ゆっくりと玄関に入り閻魔大王の方を見ずに戸を閉めた。
待ち構えていたように大王は「バッカモーン!!!」と怒鳴り、びっくりした僕は後方へのけぞってしまった。
すると背後にはいつの間にか姉さんの姿があった。
さすがメデューサ、逃げ道を断ち獲物を包囲する作戦だ。
続けて大王は「こんな時間まで何をしていた!!!」と言い
「それはその・・・ 実は・・・あの・・・」と歯切れの悪い言葉を返す僕に突然、
「カスオ、その額のキズはどうした?」
とオデコのキズを見ながら言った。
「そうか! 永島に肩車されている時に思いきりブツけたオデコに傷跡が残ってるんだ」
そう思った僕は咄嗟に、
「こっ、このキズは通りで不良に絡まれたんだよ、そして僕の右靴を盗んでいったんだ。さらに大事な学力までも力ずくで・・・」
もっとも重要な最後の”学力”の部分を言い掛けたその時、
姉さんは僕の首根っこを掴み
「どこの不良がアンタの靴や学力を欲しがんのよ!」と叫び父さんの方に思いきり投げ飛ばし、二対一の変則デスマッチのゴングがなった。
待ち構えた父さんは「嘘ならもっとマトモな事言え!!!」とあの16文キックバリの
閻魔大王キックを炸裂させ、五臓六腑に津波のような衝撃受けた僕はその場に倒れこみ、
メデューサはトップロープならぬ下駄箱の上からのダイビングヘッドバット喰らわせてきた。
よく見ると腕組をしているらしきその人物の頭のてっぺんの毛髪は著しく不足している。
「父さんだ。あれは間違いなく南無平父さんだ」
父さんが玄関で待ち構えている。
「こりゃ言い訳を考える暇があったら早く家の中に入った方がいい」
観念した僕は玄関に向かった。
ゆっくりと玄関に入り閻魔大王の方を見ずに戸を閉めた。
待ち構えていたように大王は「バッカモーン!!!」と怒鳴り、びっくりした僕は後方へのけぞってしまった。
すると背後にはいつの間にか姉さんの姿があった。
さすがメデューサ、逃げ道を断ち獲物を包囲する作戦だ。
続けて大王は「こんな時間まで何をしていた!!!」と言い
「それはその・・・ 実は・・・あの・・・」と歯切れの悪い言葉を返す僕に突然、
「カスオ、その額のキズはどうした?」
とオデコのキズを見ながら言った。
「そうか! 永島に肩車されている時に思いきりブツけたオデコに傷跡が残ってるんだ」
そう思った僕は咄嗟に、
「こっ、このキズは通りで不良に絡まれたんだよ、そして僕の右靴を盗んでいったんだ。さらに大事な学力までも力ずくで・・・」
もっとも重要な最後の”学力”の部分を言い掛けたその時、
姉さんは僕の首根っこを掴み
「どこの不良がアンタの靴や学力を欲しがんのよ!」と叫び父さんの方に思いきり投げ飛ばし、二対一の変則デスマッチのゴングがなった。
待ち構えた父さんは「嘘ならもっとマトモな事言え!!!」とあの16文キックバリの
閻魔大王キックを炸裂させ、五臓六腑に津波のような衝撃受けた僕はその場に倒れこみ、
メデューサはトップロープならぬ下駄箱の上からのダイビングヘッドバット喰らわせてきた。