シュガー・ボーイを追いかけろ!


走って走って、
竹内くんのクラスまでたどり着いて。

友達と談笑しながらご飯を食べていた竹内くんを半ば担ぎ上げるようにして、
有無を言わさず拉致した。



人気のない校舎裏へ竹内くんを運び終え、彼の身体を下ろす。


「なにっ、なんだよ!!
今度は何すんだよ変態!」

引きつった顔で私を見る竹内くんに、深呼吸を一つして

私の気持ちを送った。


「竹内くん、

好きですっ…」





ぽかんとした顔で私を見る顔が、
見る見るうちに苦い顔に変わる。



ああ、
またやってしまった。


また、この顔をさせてしまった。


「…なんで、また、」


その先はなんと言われたのかもう覚えてない。

眉間に皺を寄せて私から目を背ける。
ため息をついた竹内くんのこの顔を、
私は今まで何度見てきたんだろう。


4度目の失恋をしてしまった。


もうきっと、これが最後だろうと

そう思った。


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