シュガー・ボーイを追いかけろ!
「陸のこと好きでもさ、4回も振られてんでしょ?
綾瀬さんのしつこ…しぶとさはすごいなーって思うけど」
「なんで今言い直した?気遣って言い直したのかもしれないけど言葉の酷さ変わってないんだけど?」
「陸のこと追いかけてる綾瀬さん見るの好きだったけど、もうそんなとこも見れなそーだし。
綾瀬さん元気ないと俺も悲しいしね」
亮太くんはそう言って、どう?と言うように首を傾げた。
だけど私は、
「…ごめん
亮太くんがうさんくささしかなくて全く信じられないんだけど…」
「え、なにそれ俺今結構いいこと言わなかった?超キメ顔とかしちゃったのにその返しはないんじゃない?」
「いやほんと申し訳ないけどうさんくさい…存在がうさんくさい…」
「存在がうさんくさいって何」
亮太くんは先程までのキメ顔とは打って変わって目が死んでいる。
不思議なことにさっきのキメ顔よりはマシな気がした。
「……何してんの、亮太」
急に聞こえた声にびくりと反応してしまう。
振り向くと予想通り、
目を見開いた竹内くんがいた。