シュガー・ボーイを追いかけろ!


「何って綾瀬さんに付き合わない?って聞いたら付き合わないって言われてるとこ」

「亮太くん?!!!ちょっと君ほんと何考えてんの」


慌てる私と飄々とした顔の亮太くん、下を向いたまま動かない竹内くん。

なんだこれ。
なんでこんなことに。

「さすがにもう4回も振られたらさあ?
しつこい綾瀬さんも陸のこと諦めたかなーって思って付き合わない?って提案したの。
さすがにもう好きじゃないっしょ?」

へらりと笑って私に同意を求めた亮太くんに間髪入れず答えていた。


「まだ全然好き!!!!!」

「えぇ………」

もはや反射だ。
考えるよりも先に口にしてしまっていた。


もちろんこのやりとりは竹内くんに筒抜けで。

怖くて彼を見れない私はぎゅっと目を瞑った。






「……ちくしょ、
なんでいつもいつもお前から言うんだよ…」


少し上から聞こえた弱い声に顔を上げると、
口許を両手で覆って顔を真っ赤にした竹内君がいた。


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