未知の世界6

「ふぅ…。」






処置を一通り終えて、看護師に心電図と酸素マスクを付けたまま様子を見るよう指示する。






「えっと、ご家族への連絡は…」






日本ではこういう時に看護師がやる。アメリカでは病院によって違うけど…。







『それはこちらでやります。先生、お疲れ様でした。研修にみえていきなりここまでやり遂げて、すごいですね。』







ベテランかと思われる貫禄のある看護師にお褒めの言葉を頂き、頭を下げた。







「あれ?ジャクソン先生は?」









『彼ならだいぶ前にここから出てったわよ。』






ハハハと笑う看護師に教えてもらう。






「えっ、どこに行ったのかな。」







『たぶん違うベッドで処置してるのかも。』






「わかりました、探してみます。」






処置していたベッドを後にして、手をよく洗ってからジャクソン先生を探した。












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