未知の世界6
病院に着いて職員駐車場に行くと、既に車の中にいる幸治さん。
疲れた顔してるけど…大丈夫かな。
ドアを開けて入る。
『はぁ、疲れた……。』
「大丈夫ですか?やっぱり今日は。」
『何言ってるんだよ。
かなと出掛けられるから頑張れたんだろ。』
いつもの怒ってばかりの幸治さんはどこにもなくて、優しい顔の幸治さん。
こんなことを言うなんて、よっぽど疲れてるんだろうな。
『よし、行くぞ。』
そうして私たちは久しぶりの夫婦水入らずで温泉旅行に向かった。