未知の世界6

「もしもし…」





『かな!?』





「うん…」





『どうだ!?苦しいか?ちゃんとじっとしてるか?』





ジャクソン先生から自分で日本にいる幸治さんに連絡するように言われて、手術のことを話すためにベッドの上から電話している。





もちろん手術が決まった日に、ジャクソン先生から連絡をしてくれているけど、改めて孝治さんには私から。研修中にろくに電話もできなかったんだから、大事なことはちゃんと自分の口からいいなさい…そう言われて。





「…本当、ごめんなさい…





いっぱい心配かけて…迷惑かけて…」






アメリカ研修中に、こんなことになるなんて思ってもなかったし、日本から来た私が手術なんて、過去を遡ってもこんな人間はいないと思う。



  


『何言ってんだ。こっちこそ…ごめん。





そんなに悪くなってることも知らないで、研修に行かせて。





そばにいてやれなくて…』






電話越しに、次第に涙声になる孝治さん。






その声を聞いてせいで、ものすごく会いたくなってくる。











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