未知の世界6
はっ!?
目を開けて周りを見ると、トイレで眠っていたことに気づく。
やだ、寝ちゃった……。
急いで部屋に戻ると……。
心電図の機械が運ばれていた。
あれ?誰もいない。
時計を見ると30分くらい経っていた。
ん……結構経ってる。
部屋に誰もいないってことは、私のことを探しに行っちゃったってことかな。
不安になりつつ、廊下に出てみる。
誰もいないし、もうすぐ来るかなと思うけど、探していたらどうしようかと思い、部屋を出てみる。
探されるなら、違う階かな?
階段のある方に歩いていく。
誰も廊下ですれ違わないことを妙に感じるけど、階段に行けば誰かいるんじゃないかと思う。
階段に通じる扉を開ける。
『あ、あ、佐藤さん!』
階段を降りたところにいた看護師が私を見上げている。
やっぱり……探してた。
『部屋にずっと戻らないから心配してました。さあ、戻りましょう。』
トイレにいたんだけどな……。声かけてくれたら起きたのに。
『先生にも連絡しますね。』
そういうと首にかけていた携帯でお父さんに連絡して、私がいたことを伝えている。
トイレにいただけなのに…なんか私が悪いみたいになってるな、この言い方。