未知の世界6
すぐに部屋に入ってきたお父さんは、慌てた様子はないけど、何だか少し雰囲気が違って、優しい大らかな感じはない。
『すぐに心電図始めるよ。』
「はい……。」
時間はたっぷりあるだろうけど、お父さんは忙しい人だから、時間はないんだろうな。
私を見つけた看護師さんが、身体中に装置を付ける。
私はただ天井を見つめるだけで、再び睡魔に襲われる。
トイレで寝てしまったせいか、若干体が冷えている。
「クシュ」
布団は被っていないせいか、クシャミが出て、それと同時に体がビクッと動いてしまった。
半分寝ていた自分がしたことなのに、ものすごい驚いて終始バクバクが止まらない。
目を覚ますと誰もいない……。
やっちゃった。
でも少ししたら、眠くなって……再び寝た。