未知の世界6

『ねぇ、あなた。大丈夫かしら…あの二人。』






孝治のいなくなったリビングで、お母さんがお父さんの隣に腰掛けると、体を寄せて心配そうに話す。






『あぁ、今は少し離れてもいいのかもしれないけど、留学までには仲良くなって欲しいものだな。
そうでないと、あんな身体の弱いかなちゃんを、一人留学させるなんて…私にもできないよ。』






そういうと身体をお父さんに預けていたお母さんの額に、お父さんがキスをする。






『あら、お父さん。こんなところで、』






いい終わる前にお母さんの口に今度は濃いキスを落とした。






息子の家で仲良くできる二人は、家では一体どんな様子なのか…。
それはまた、別の機会に。

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