未知の世界6
かなを送った空港の帰り道〜
『親父、さっきかなに何注射してたんだ?』
『あぁ、あれは二時間くらいしたらジワジワと効いてくる睡眠薬。』
『えっ!そんなことしたの?あなた。』
『あぁ。着いて病院に向かったらそのまま仕事になるだろうからな。いきなり寝不足であの病院はやっていけないだろうからな。』
『そうだろうな…。』
『もちろん、かなちゃんにも了承済みだからね。』
『そうなのね。それなら言いわ。』
『かなも分かってるし、それなりの覚悟は持ってるだろうからな。
あぁ、しばらく一人かぁ。』
『えっ!?何言ってんの?私たちはこのまま一緒にいるわよ。』
『えっ!?』
『あぁ、かなちゃんいなかったら、掃除洗濯ご飯、どうするんだよ。お父さんたちが一緒にいてやるからな。』
孝治の方は、まだまだこれからも賑やかな生活が続きそう……。