WORLD
でもね、千紘……


「私と笹原は世界が違うの。告白しても、失敗するに決まってる。だから、今のままでいいの。」


私がそう二人に伝える。

すると、彩菜ははぁ、という顔をして私を見た。


「美波、その調子で中学校過ごすと何も出来ずに終わるよ?」


それでもいい。

笹原を見ていたらいい。

失敗するのが恐いから。


「美波、多分告白が失敗するのが恐いんでしょ?」


私の考えていたことが彩菜は分かったのか、そう尋ねてきた。
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