WORLD
「あ、戻らなきゃ」

そう呟いて自分の席に戻ろうとした彩奈の手を、私は掴んだ。


「どうしたの?」

「いや…なんか、ほら、そんな話されたら篠原の前には行きにくいじゃん?」

「そんなの大丈夫だって‼サッと座っちゃえば、授業中は気にならないって。ほら、授業が始まるよ?」


そのまま、行きにくくてぐずぐずしていたら先生の「授業始めるぞー」という声が響き、渋々自分の席についた。


彩奈は授業中、気にしないとか言ってたけど、本当にいつも通り授業を受けられるのかな……

私、そういう人じゃない………(汗)
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