WORLD
「で、美波。そろそろやりますか?」


……そうだよね。

その為にここに来たんだから、やらなくちゃ。


「……うん」


私は二人に向かってうなずいた。

二人もにこっと微笑む。


「じゃぁ……千紘、お願いしていい?」

「もっちろん‼行ってきま〜す‼」


千紘が走っていく。

私は袋からチョコを取り出して、それから勇気でも貰うようにふわっと手で包み込んだ。
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