ずっとそばで
‐診察室‐




「よし、じゃあまず聴診ね」




緊張しすぎて、抵抗する気は、ほぼ0。




「千春ちゃん、心音異常なくらいはやいけど大丈夫?」




「い、いえ、全然大丈夫です…」




「そっか。
じゃあ、吸入しようか。
こっち来てね」





「はい…」






「よし、じゃあこのタイマーがなるまでね」






「はい…」






しばらくぼーっと吸入していると、




ピピピピッ ピピピピッ



うわっ、び、びっくりした…
ぼーっとしすぎていつもなら3秒おきくらいに見てるタイマーのこと忘れてたよ…




「千春ちゃん、昨日のことだいぶ反省したみたいだね…
春馬から吸入はすごい嫌がるから大変って聞いてたんだけど…

まぁ、反省するのはいい事だからね。
今後は気をつけてね。

よし、じゃあ帰って大丈夫だよ。
お疲れ様」







「せ、先生!」





「ん?」






「ちょ、ちょっといいですか?」






「うん。
分かった。
ちょっとまっててね。」





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