キミと私のひと夏の恋
ーかのんー

ー次の日

私は退院した!

すぐちひろの病室へ向かった。


ーコンコン

応答はない。
眠っているのかな…?

私は控えめにドアを開けた。

ちひろは沢山の機械とチューブに繋がれていた。


「ちひろ…?」


ちひろはこっちを向いた。


ちひろ「ぁあ。かのんか。おいで。」


私は頷きちひろの寝ているベッドサイドに行った。


「ちひろ、大丈夫…?」

ちひろ「ぁあ。大丈夫だ。医者が大袈裟過ぎなんだよ。」

「そっか…」



ーガラガラ


すごい音を立ててドアが開いた。


?「ちひろーーーー!!!大丈夫かー?」


そう言いながら入って来たのはカラフルな頭をした3人の男の人だった。


ちひろ「お前らうるせー。ここ、病院。」


そう言いながらちひろは少し嬉しそうな顔をしていた。


?「え?めっちゃかわいい子いんじゃん!!」

ちひろ「おい。触んなよ。俺のだから」

「え?」

私は顔が赤くなるのが分かった。


?「なんだよーーー!ざんねーんーー」

ちひろ「かのん。こいつら俺のだち。」

「う、うん。」

ちひろ「この、1番うるせー赤い髪のがゆうた。」

ゆうた「その紹介はねーだろー」

ちひろ「で、メガネの青い髪があいと」

あいと「よろしく!」

ちひろ「で、クルクル頭がみつき」

みつき「くるくる頭って…」

「ふふふ。よろしくお願いします!私はかのんです。」

ゆうた「かのんちゃんかー!!よろしくな!!」

「はい!よろしくお願いします!!」

ゆうた「しかし、今回も総動員だなw」

ちひろ「たく。医者が大袈裟過ぎて困っちまうぜ。」

みつき「でも、無事で良かったな。」

ちひろ「ぁあ。さんきゅー」

あいと「じゃー俺らはそろそろ。」

ゆうた「今来たばっかりじゃねーかよ!」

あいと「邪魔はよくない。帰るぞ。」


そう言い、2人に引きずられ帰って行った。


ちひろ「悪かったな。」

「うんん。そんな事ないよ。でも、よかったの?」

ちひろ「ん?」

「せっかく来てくれたのに…」

ちひろ「ぁあ。気にするな。」

「でも…」

ちひろ「あいつらは、そんな事気にしてねーよ。だから、この話はおしまい!」


そう言いちひろは窓の外を見た。

その横顔は少し寂しそうだった。


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