キミと私のひと夏の恋
ーゆうたー

ちひろは必死で考えていた。

それが嬉しかった俺は知らぬ間に顔がにやけていた。

ちひろ「何笑ってんだよ」

「いや。わらってねーよ。」

ちひろ「は?笑ってんだろ」

「そんなことより答えは見つかったのか?」

ちひろ「そんな簡単に見つかるわけねーだろ。」

「そうか。」


ちひろはきっと自分の気持ちには気が付いてる。
でも、あいつの思考じゃ一生かかっても答えなんて出ないんだろうなー

俺はそんなことを呑気に考えていた。


「なあーちひろ?」

ちひろ「ぁあ?」

「お前はかのんちゃんとどうなりてーんだ?」

ちひろ「どうなりたい?」

「んーー、例えばずっと一緒にいたいとかさー」

ちひろ「一緒にはいたい。でも、現実的にそれは無理だ。」

「そーじゃなくて、、、」


俺は頭を抱えた。
こいつやっぱり馬鹿だ。


ちひろ「何が言いたい」

「だからー、例えばな?お前の残された時間をかのんちゃんと過ごすとか、そーゆー考えは無理なの?」

ちひろ「そうか!そうすればいいのか!!」


俺は心の中でやっぱりこいつは、馬鹿だと思うのであった……。


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