キミと私のひと夏の恋
ーゆうたー


俺とみつきはちひろを追いかけた。


工藤さんの医局。

すぐに予想はついた。


俺らは急いで向かった。


そして、そこで見た光景に俺は言葉が出なかった。


工藤さんはうなだれ、ちひろは呆然としていた。


こんな弱々しい工藤さんを見たのは初めてだった。

俺はどうすることも出来ず、ちひろを引っ張り病室へ戻った。


「ちひろ…」

ちひろ「…工藤が泣いてた。全て俺のせいだって…」

「…」

みつき「誰のせいでもないよ。」


みつきは感情を抑え、声を絞り出すように呟いた。


「ちひろ。しっかりしろ」

ちひろは、俯きながら話し出した。

ちひろ「俺は…かのんの命を奪ってまで生きたくなかった…あいつが居なきゃ生きてたってしょーがねーよ…」

みつき「ちひろ…」


ーガラガラ

ドアの開く音がし、目を向けるとそこには工藤さんが居た。





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