濃密に溶かしてあげる
面食らった私は頭が追い付かない

なに?どういうこと?

「ほら、試せよ。」
「あ、あんた、誰?」

振り絞って出た言葉に自分でも呆れた

鮫島に決まってんじゃん

何をわかりきったこと聞いてんだろ、私

妙に冷静さを取り戻した私は、彼を真っ直ぐに
見据えて答えた

「ふっ。試せばいいんじゃない?出来るものならね」
「じゃあ、遠慮なく」

言い終わるが早いか私の唇は、草食系の皮を被った
肉食系男子に奪われていた

< 36 / 92 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop