ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~
翌日。
俺は学校をサボって、すぐに病院に行った。空にぃに『さすがにさぼりはやめろ、学校行け』って言われると思ったけど、言われなかった。
やっぱ優しいんだよな、空にぃって。喋り方に少し棘がある気がするけど。
俺は昨日、紅にぃ達と一緒に夕飯を食べるのが、自分でもびっくりするくらいつまらなかった。
まぁつまらなかったからって食事中の雑談に参加しなかったりとかは別にしなかったけど。
……やっぱり、兄さんが居なきゃダメだよな。兄さんがいないと、生きてる心地がしない。
「……あ、妖斗」
病室で兄さんの様子を伺っていると、兄さんはお昼すぎくらいに、やっと目を覚ました。
「兄さん?」
丸椅子に座っていた俺は身を乗り出して、兄さんを見る。
「妖斗……俺、また、倒れたんだな。はぁ……俺、妖斗に心配かけてばっかりだな」
ベットから身体を起こして、ため息をつきながら、兄さんは言う。
「……そんな。気にしないでよ。今回は、俺が兄さんに何も言わずにいなくなっちゃったのが悪いし。……やっぱりダメだね。俺、兄さんに隠し事なんかできないや。……兄さん、俺がどこに行こうとするか、すぐにわかっちゃうんだもん」
まさか公園に兄さんがいるとは思わなかった。
「……そりゃ、弟だしな。まぁ俺こんな見た目だし、立場逆転してるみたいなとこあるけど」
俺の頭を撫でながら、自嘲気味に兄さんは言う。
「兄さんは兄さんだよ? 見た目なんか関係ない」