ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~
ねぇ、神様。
俺は真凛と一緒に、中庭へ行った。
「ねぇ、妖斗はどうして、私にホストで働くこといってくれなかったの?」
なんの前触れもなく、真凜はいった。
「え」
「ううん、違うね。妖斗はどうして、なんでも自分で決めちゃうの。……あたし、妖斗がホストに行ったって翼達から聞いた時気が気じゃなくて。心配で心配で、何も手につかなかった!」
「ごめん、真凛」
「謝ってほしいんじゃない。私は……っ!」
涙を流しながら、真凛は叫ぶ。
「私は、妖斗が好きなの! ブラコンなところも、優しいところも、臆病なとこも、妖斗の全てが好きなの!! ……それは、私だけ?」
私だけなわけがない。
「そ、そんなことない。俺も好きだ。……真凛が好きだよ。でも、真凛、俺は……売色をやってたんだよ。真凛は、そんな奴が彼氏でいいの?」
「妖斗はその過去がなかったら、光輝とも出会わなかったでしょきっと。それなら私は、その過去を否定しない。もう妖斗がしないって約束してくれるなら。したら即別れるんだからね?」
首を振って、真凛はいう。
「……真凛、俺はきっと、真凛よりも兄さんを優先するよ?」
「アハハ! 知ってるよ! いいよそれで! 私はそんな妖斗が、大好きだから」
涙を拭って、真凛は爽やかに笑う。
「……真凛、俺と、付き合ってくれる?」
「喜んで!」
俺の言葉に、一切の迷いもなく真凛は応じる。
俺は腰に手を当てて、そっと真凛を抱きしめた。